人を惹きつける映像の条件 -「ストーリーテリング」7つの基本原則
- . 人を惹きつける映像の条件 -「ストーリーテリング」7つの基本原則
- 1. 情報が溢れる時代、なぜ「物語」が必要なのか?
- 2. 映像における「ストーリーテリング」とは?
- 3. 人を惹きつけるストーリーを創る「7つの基本原則」
- 3.1. 原則1:明確な「主人公」と「ゴール」
- 3.2. 原則2:共感を呼ぶ「葛藤」や「障害」
- 3.3. 原則3:心を動かす「感情」の描写
- 3.4. 原則4:シンプルで分かりやすい「構造」
- 3.5. 原則5:記憶に残る「象徴的なシーン」
- 3.6. 原則6:伝えたい「メッセージ」や「テーマ」
- 3.7. 原則7:視聴者を引き込む「冒頭」と余韻を残す「結末」
- 4. Gekkodesignが紡ぐストーリー
- 5. (まとめ)物語の力で、映像を次のレベルへ
情報が溢れる時代、なぜ「物語」が必要なのか?
前回の記事では、動画がビジネスに不可欠な理由を5つのポイントから解説しました。圧倒的な情報量、記憶への定着、SEO効果… 動画には確かに多くのメリットがあります。
しかし、ただ情報を詰め込んだだけの動画、ただ綺麗なだけの映像が、果たして本当に人の心を動かし、記憶に残り、行動を促すでしょうか?
毎日、膨大な量の動画コンテンツが生まれては消えていく現代において、視聴者の限られた時間と注意を引きつけ、深く印象に残るためには、単なる情報の羅列以上の「何か」が必要です。
その「何か」こそが、「ストーリーテリング(物語性)」なのです。
今回は、なぜ映像制作においてストーリーテリングが重要なのか、そして、人を惹きつけるストーリーを作るための基本的な7つの原則について解説していきます。
映像における「ストーリーテリング」とは?
ストーリーテリングとは、簡単に言えば**「物語を語ることによって、伝えたいメッセージや価値観を効果的に相手に届ける手法」**です。
映像制作におけるストーリーテリングは、単に面白い話を作るということだけではありません。
- 伝えたいメッセージは何か? (What)
- 誰に伝えたいのか? (Who)
- なぜ伝えたいのか? (Why)
- どうすれば最も効果的に伝わるか? (How)
これらの要素を深く掘り下げ、視聴者が感情移入し、共感し、記憶に残るような「体験」として構成していくプロセスそのものを指します。
良いストーリーは、視聴者とブランド(または製品・サービス)との間に感情的な架け橋を築き、単なる情報以上の価値、つまり「意味」や「共感」を生み出す力を持っています。
人を惹きつけるストーリーを創る「7つの基本原則」
では、具体的にどのような要素を意識すれば、効果的なストーリーを映像に組み込むことができるのでしょうか?ここでは、基本的な7つの原則をご紹介します。
原則1:明確な「主人公」と「ゴール」
物語には中心となる「主人公」が必要です。それは、企業の創業者かもしれませんし、製品を使う顧客、あるいは擬人化されたキャラクターかもしれません。そして、その主人公が「何を達成しようとしているのか(ゴール)」を明確に示します。視聴者は主人公に自分を重ね合わせ、その旅路を追体験します。
原則2:共感を呼ぶ「葛藤」や「障害」
物語を面白くするのは「葛藤」や「障害」です。主人公がゴールを目指す過程で直面する困難や課題を描くことで、視聴者はハラハラしたり、応援したくなったりします。この葛藤を乗り越えるプロセスこそが、共感を呼び、メッセージに説得力を持たせるのです。
原則3:心を動かす「感情」の描写
喜び、悲しみ、怒り、驚き、希望… 主人公が体験する「感情」を丁寧に描写することが重要です。映像の表情、音楽、セリフ、色彩などを通じて感情を表現することで、視聴者はより深く物語に没入し、感情的な繋がりを感じることができます。
原則4:シンプルで分かりやすい「構造」
どんなに良い要素が詰まっていても、話の筋が分かりにくければ伝わりません。多くの物語は
「起(状況設定)」
「承(問題発生・展開)」
「転(クライマックス・転換点)」
「結(解決・結末)」
といった基本的な構造を持っています。この流れを意識し、シンプルで理解しやすい構成を心がけましょう。
原則5:記憶に残る「象徴的なシーン」
物語全体の中で、特に印象に残る「象徴的なシーン」や「決め台詞(キャッチコピー)」があると、視聴者の記憶に強く刻まれます。視覚的、あるいは聴覚的にインパクトのある瞬間を意図的に作り出すことが効果的です。
原則6:伝えたい「メッセージ」や「テーマ」
物語を通して、最終的に視聴者に何を感じてほしいのか、何を伝えたいのかという「核となるメッセージ(テーマ)」を明確に持つことが重要です。すべての要素が、このメッセージを効果的に伝えるために機能するように構成します。
原則7:視聴者を引き込む「冒頭」と余韻を残す「結末」
最初の数秒で視聴者の心を掴む「フック」となるような魅力的な冒頭が必要です。そして、物語が終わった後も、心に響き、考えさせられるような「余韻」を残す結末を目指しましょう。行動を促したり、ブランドへの好感を高めたりする効果が期待できます。
Gekkodesignが紡ぐストーリー
私たちGekkodesignは、これらのストーリーテリングの原則を深く理解し、映像制作の根幹に据えています。
単に美しい映像を作るだけではありません。最初のヒアリング段階からクライアントと「共創」し、
- 誰に、何を、なぜ伝えたいのか?
- そのために最も効果的な物語は何か?
- Gekkodesignの「越境的視点」で、どのようなユニークな表現が可能か?
といった点を徹底的に掘り下げ、戦略的にストーリーを設計していきます。高品質なCGや洗練された編集技術(得意な「音ハメ」など)は、そのストーリーを最大限に輝かせるための手段なのです。
(まとめ)物語の力で、映像を次のレベルへ
人を惹きつけ、心を動かし、記憶に残る映像には、必ず「良い物語」があります。今回ご紹介した7つの原則は、そのための基本的な道しるべとなるはずです。
「自社の想いを、効果的なストーリーで伝えたい」
「競合とは違う、ユニークな映像表現で差をつけたい」
「戦略から考え、成果に繋がる映像を作りたい」
もし、あなたが映像制作において「物語の力」を最大限に活用したいとお考えなら、ぜひGekkodesignにご相談ください。私たちが持つストーリーテリングの知見と「越境クリエイティブ」の力で、貴社のメッセージを最も輝かせる映像を共に創り上げていきます。